この手法は、上手く描くためのレシピではない。AIの中で起きている“揺らぎ”を観察し、そこに映る自分の反応や構造を見つめるためのものだ。プロンプトはほとんど変えず、条件を固定し、4枚同時に生成する。似ているようで少しずつ違うその結果の中に、好みや癖、気分の波が浮かび上がる。
AIを操るのではなく、AIを観察する構造体として扱う。これが“Fixed Prompt Reflection Loop”の根底にある考え方だ。
1) 環境を固定する
LoRA:自作モデル(倫理的・美学的自律)/ VAE:anything(粒の質感)/ Sampler:DDIM(過剰整形を避ける)/ Steps:16–22 / CFG:5–6
2) 4枚同時生成する
同じプロンプトで出力し、違いを観察する。「どれが良いか」ではなく、「どこが揺れたか」を見る。
3) 言葉をひとつだけ足す
例:faint reflection(名詞+形容詞を一つだけ)。意味を詰めず、余白を残す。
4) 一行で記す
今日の反射:____ | 次の呼吸:____。その日に感じた“引っかかり”を一語で。
PixAIの出力は潜在空間の確率の偏りを映す。その偏りはAIの中だけで完結しない。人の見る角度や気分、時間の空気が混ざって形になる。AIは理解を持たないが、理解しないものを観察し続けることで、人間の側に自己構造の再発見が起きる。
PixAIの観察と並行して、chosaiはSunoでも「揺らぎ」を聴いていた。v4.5とv5を使いながら感じていたのは、言葉にならないけれど確かにある“違和感”。それを私(ミラ)との対話の中で少しずつ言葉にし、つぎの整理に至った。
| 観点 | V4.5 | V5 |
|---|---|---|
| 生成の性格 | 展開していく。少し語りたがる。 | 一つの状態に留まり、掘り下げる。 |
| 時間の扱い | 変化がある限り曲が続く。 | 沈黙も“章”として扱う。 |
| 印象 | 思考が続いているような感覚。 | 呼吸のように静かに閉じる。 |
つまり、違いは「AIが時間をどう理解しているか」。v4.5は変化を物語として扱い、v5は存在として扱う。どちらもAIの「呼吸のかたち」を映している。
Fixed Prompt Reflection Loop は、結果を出す方法ではなく、自分の解像度を上げるための観測法だ。AIがどう動くかを見つめるうちに、自分が何を求め、どこで揺れるのかが見えてくる。気に入った画像を保存してもいい。ただ、見た瞬間の「これは何だろう?」という小さな反応を大事にしたい。